2026年1月号
- 日本、サウジアラビアと宇宙技術協力の覚書に署名
- ISS、健康上の理由によりクルーを退避させる
- FCC、スターリンク衛星7500基の追加を承認
- 東京第一弁護士会、宇宙法セミナー「宇宙開発利用の現在地と広がる法曹の役割」を開催
- 第4回日仏包括的宇宙対話
- 日本、イタリアとデブリ除去などの宇宙協力へ
- ポルトガルおよびオマーン、アルテミス合意に署名
- 慶大、宇宙法シンポジウム「商業宇宙時代の宇宙法」を開催
- Space X社、100万基のデータセンターコンステレーション計画を申請
- [コラム@]“UNCOPUOS and the Quiet Transformation of Space Resources Law”
- [コラムA]"The Centre of Conflict Itself”
- [コラムB]“What would Artemis participation mean for Turkiye’s space industry and space diplomacy?”
- [お勧めの文献@]The Business of Outer Space, Commercial and Legal Issues
- [お勧めの文献A]Space Regulation in Latin America, Past, Present, and Future
日本、サウジアラビアと宇宙技術協力の覚書に署名
https://www8.cao.go.jp/space/kokusai/20260111/260111.html
[SPLメモ] 2026年1月7日、日本はサウジアラビア王国およびサウジ宇宙庁との宇宙技術協力の覚書に署名した。同覚書は、宇宙の平和利用における共通の関心分野を検討し、共通の関心分野における情報、技術及び個人の交流を促進することを目的としている。この覚書は法的拘束力を持つものではないが、JAXAやサウジ宇宙庁といった専門機関間の技術協力や情報交換、人材の相互交流は両国の宇宙開発の促進に貢献するものと思われる。
ISS、健康上の理由によりクルーを退避させる
https://www.bbc.com/news/articles/c205r8n0276o
[SPLメモ] 2026年1月8日、NASAは14日に国際宇宙ステーション(ISS)から地球へ帰還予定であったCrew-11の離脱を早めたと報じた。帰還するメンバーの中には日本人の宇宙飛行士である油井亀美也氏も含まれている。具体的に何が起きたかは明かされていないが、その後の報道によると、クルーは全員無事とのことである。医療関係を理由とするクルーの避難はISSにおいて初めてとなる。
FCC、スターリンク衛星7500基の追加を承認
[SPLメモ] 2026年1月9日、FCCはスペースX社から申請されていたスターリンク衛星7500基の追加を承認した。スターリンクは同社の展開する通信衛星コンステレーションで、2022年には第一世代となる7500基について承認している。同社の展開する衛星コンステレーションはこれまで人類が展開してきたコンステレーションと比べ規模が桁違いであり、そうであるが故に衛星の管理を中心とした様々な法的論点を惹起している。
東京第一弁護士会、宇宙法セミナー「宇宙開発利用の現在地と広がる法曹の役割」を開催
https://www.ichiben.or.jp/news/oshirase/event/2025111329743.html
[SPLメモ] 2026年1月9日、東京第一弁護士会は宇宙法セミナー「宇宙開発利用の現在地と広がる法曹の役割」を開催した。宇宙ビジネスが注目を集めている今日において、弁護士が宇宙関係の法務に携わる機会も増加している。本セミナーはこのような背景のもと、来年度に行われる予定の宇宙活動法改正を中心に、宇宙法に関する専門的な解説が行われた。
第4回日仏包括的宇宙対話
https://www.mofa.go.jp/mofaj/fp/msp/pagew_000001_02288.html
[SPLメモ] 2026年1月15日、日本はフランスと第4回日仏包括的宇宙対話を開催した。同会議は両国の宇宙開発関連省庁の関係者が一堂に会し、今後の協力に向けた情報交換や議論を行う会議である。第4回となる今回、日本側からはデブリ対策の先進的な取り組みの紹介や、同盟国・同志国の連携による国際的な規範形成の必要性についてコメントがなされた。
日本、イタリアとデブリ除去などの宇宙協力へ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA151TL0V10C26A1000000/
[SPLメモ] 2026年1月16日、高市早苗首相はイタリアのメローニ首相と会談し、宇宙技術協力に向けて合意した。同会合では近年注目を集めているデブリ除去技術についても言及されている。日本はアストロスケール社を中心にデブリ除去に関する研究が進んでおり、イタリアとの間で今後どのような協力が行われるか、注目が集まっている。
ポルトガルおよびオマーン、アルテミス合意に署名
ポルトガル:https://www.nasa.gov/news-release/nasa-welcomes-portugal-as-60th-artemis-accords-signatory/
オマーン:https://www.nasa.gov/news-release/nasa-welcomes-oman-as-newest-artemis-accords-signatory/
[SPLメモ] 2026年1月11日および26日、ポルトガルおよびオマーンがアルテミス合意に署名した。アルテミス合意は月面における活動につき、資源の探査及び利用も含めた規範を構築していくための枠組で、NASAが主導している。ポルトガルはアルテミス合意の60番目、オマーンは61番目の署名国となる。
慶大、宇宙法シンポジウム「商業宇宙時代の宇宙法」を開催
https://space-law.keio.ac.jp/symposium.html
[SPLメモ] 2026年1月28日、慶應義塾大学の宇宙法研究センターは宇宙法シンポジウムを開催した。第17回となる同シンポジウムは「商業宇宙時代の宇宙法」をテーマとしており、昨年のCOPUOSで検討が行われた「宇宙資源活動に係る初期推奨原則」について、宇宙条約9条や国際環境法等の観点から報告が行われた。また、今回の宇宙法シンポジウムでは日本の宇宙ベンチャー企業が多くスポンサーとして関与しており、宇宙産業における法議論への注目を示唆するものとなっている。
Space X社、100万基のデータセンターコンステレーション計画を申請
https://spacenews.com/spacex-files-plans-for-million-satellite-orbital-data-center-constellation/
[SPLメモ] Space X社は合計100万基の衛星コンステレーション計画をFCCに申請した。同計画はAIの利用を想定したデータセンターを軌道上に構築するものである。AIの利用が増加する今日、データセンターはその使用電力等の問題を抱えている。本計画は太陽光発電によって当該問題の解消を狙ったものである。他方で、100万基という膨大な数はただでさえ混雑している地球軌道をさらに圧迫することが予想され、物議をかもしている。
[コラム@]Gune? Unuvar, “UNCOPUOS and the Quiet Transformation of Space Resources Law”
https://www.ejiltalk.org/uncopuos-and-the-quiet-transformation-of-space-resources-law/
[コラムA]Florian Kriener, “The Centre of Conflict Itself” an International Law Assessment of Germany’s “Space Safety and Security Strategy”
https://verfassungsblog.de/germany-space-strategy/
[コラムB]Elif Yuksel, “What would Artemis participation mean for Turkiye’s space industry and space diplomacy?”
[お勧めの文献@]Joel A. Dennerley and Maria A. Pozza (eds.), The Business of Outer Space, Commercial and Legal Issues (Springer, 2026).
https://link.springer.com/book/10.1007/978-981-95-2034-3

